「あなたが働きがいを感じる要素は何ですか」(複数回答)と聞いたところ、「自分の成長」と答えた人が46%と最も多く、企業が人事制度上重視している「賃金」は31%で7番目でした。
社員の意欲を引き出す手段は、目に見える「対価」だけではないようです。
2番目に多かったのは「達成感」(43%)。
以下「職場への貢献」「社会への貢献」「顧客からの評価」と続き、上位には数値で示しにくい項目が目立ちます。
「会社や組織の業績」は23%と「賃金より」下でした。また、「出世」は5%しかいませんでした。
働き方の意識調査を通し、個人と企業の双方にとって「働きがいの再設計」が課題になっていると記事は伝えています。
管理職と若手にお互いの印象を聞いたところ、「コミュニケーションが下手」を選ぶ人が双方で多く、意識のすれ違いが目立ちます。
管理職の33%が若手は「コミュニケーションが下手」と答え、項目別で最も多い答えでした。
一方、若手は28%が選び、「勤勉」(31%)、「柔軟」(30%)、に次ぎ3番目に多い答えでした。
管理職の若手観は「能力がある」が2番目に多く、次は「勤勉」。コミュニケーションは下手なものの「まじめに仕事に取り組む」という印象を持っているようです。
一方、若手は上司のコミュニケーションに不満を感じつつ「勤勉」「柔軟」とみています。
ただ、若手に管理職になりたいか尋ねたところ「なりたい」が55%だったのに対し「なりたくない」も45%に達しました。
日経新聞に「働くニホン・現場発」という連載があります。今回は、「働き方」の意識調査が掲載された10月1日の同連載記事をご紹介したいと思います。
「働くニホン」取材班が連載開始に合わせて働く男女約3400人に「2?3年前に比べ仕事量は増えているか」と聞いたところ、「大幅に増加」「少し増加」が計52%に達しました。
「変わらない」は28%、「少し減少」「大幅に減少」は計20%にとどまり、景気拡大や人員スリム化に伴い、一人ひとりの負担感が高まっているようです。
働く意欲が同じように高まっているわけではありません。
「2?3年前に比べ意欲は高まっているか」と聞いたところ、3人に1人が「低下している」(32%)と答えました。
一方「高まっている」も23%あり、人によって差があるようです。
仕事が原因で「精神の健康を害したことがあるか」という質問には5人に1人が「ある」と回答。
持続的成長を目指す企業にとって、社員のやる気をどう引き出すかが重要な経営課題になっています。
一方、管理職に限定して負担を聞くと、2?3年前に比べ「非常に高まっている」「高まっている」が計56%に達しました。理由としては、「仕事自体が増加」(57%)「人員が減少」(46%)「プレイングマネージャーとして管理以外の仕事を任される」(46%)が多い回答でした。
1990年代以降の業績回復過程で管理職の役割が変わり、負担が増しているようです。
人材確保に四苦八苦する企業の人事部とは対照的に、学生には楽観的な雰囲気が広がっています。
採用が「売り手市場」になって2009年春採用で4年目となります。
大学主催の就職ガイダンスの参加者は減少気味で、真剣さを感じさせる学生も少ないといいます。大学は「人気企業はいつの年も難関」と学生の気を引き締めようとしています。
青山学院大学は9月末に09年3月卒業予定者を対象にした就職ガイダンスを4回開きました。参加者数は昨年の約6割にとどまったといいます。
上倉功進路・就職センター事務部長は「就職活動の優先順位がアルバイトより低い学生もいる」と嘆きます。
慶応義塾大学は7月末にガイダンスを1回開きましたが、参加者は前年の約4割の60人でした。
多田重文就職・進路支援課長は「学生の就職への考え方が甘い」と心配顔です。
早稲田大学も7月から就職ガイダンスを開始、9月には採用活動の開始が早い外資系金融やマスコミの業界研究講座を始めました。
西尾昌樹キャリアセンター長は「有名企業ばかりを受けて軒並み落ちる学生を一人でも減らしたい」と話します。
本日は09年新卒確保に向けた企業の力点をご紹介します。
【学生へのアプローチ】
三井化学:技術系人材の強化のため大学院への訪問を強化
武田薬品工業:08年春入社の内定者らを通じ、後輩に説明会を案内
住友商事:年明けに事務職(一般職)向け・理系学生向けセミナーを開催
【若手社員を動員】
NEC:30歳前後のリクルーター1000人体制
旭化成:説明会で説明にあたる若手社員を前年の1.5?2倍に
キリンホールディングス:学生が少人数で社員と意見交換できる「アフター5セミナー」
【説明会・採用イベントでの内容】
リコー:品質改善活動の考え方やメーカーの機能を講義
イトーヨーカ堂:店舗の品ぞろえについて学生が議論
三井住友銀行:女子学生だけのためのセミナー開催
学生と企業の期待のミスマッチによる新入社員の早期退職を防ぐため、自社の業務内容をきめ細かく伝えようとする姿勢も鮮明です。
08年春採用では人数確保を最優先して多くの学生に内定を出したものの、辞退者が続出する企業も相次ぎました。
ソニー(同500人)は、昨年実施しなかった自社単独の説明会を11月から12月にかけて開きます。社員が直接説明する機会を増やす考えです。
イトーヨーカ堂(堂200人)は説明会の内容を、店舗の具体的な品ぞろえなどを議論してもらう「体験型」にしています。
一方、ここ数年、1000?2000人規模の大量採用を続けてきた大手銀行。「手当たり次第、内定を出している」(就職支援会社)との声もあり、09年春採用については「自然体で臨みたい」と批判を意識した発言も目立ちます。
ただ大手行の人手不足感は強く、09年春も1000人規模の採用に踏み切るのは確実です。
日本経済新聞社の4月時点の調査では、08年春の大卒採用計画人数は前年比13.3%増と4年連続の2ケタ増です。09年春も高水準の採用が見込まれます。
2008年春入社予定者の内定式が終了し、09年春卒業予定の大学3年生の採用活動が本格スタートします。10月3日の日経新聞に企業の新卒確保に向けた動きが掲載されました。
好業績を背景に主要企業の採用意欲は衰えておらず、09年春採用も「売り手市場」が続く公算が大きいようです。
企業は先手必勝で会社説明会を昨年より前倒しで始めたり、学生と年齢の近い若手社員を動員し「身近さ」をアピールしたりする動きを活発化させています。
企業の人材獲得は序盤から総力戦の様相を見せ始めました。
例年、主要企業は10月から翌春にかけて会社説明会を開き、応募者確保を目指します。優秀な人材を採用するには応募者数が一定水準に達することが前提条件で、「説明会の参加者数が採用の成否を左右する」(採用コンサルティングのパフ/伊藤篤志グループマネジャー)との見方もあります。
このため企業は学生へのアプローチを一段と早めています。
シャープ(08年春大卒採用計画は700人、4月時点)は前年より1週間程度前倒しし10月中旬に最初の説明会を開きます。
東芝(同1150人)は1カ月早めて来年2月上旬から始める予定で、東京だけでなく地方での開催も検討しています。
高島屋(同100人)は前年より1カ月早く、1日に09年春採用のホームページを立ち上げました。
採用活動に若手社員を動員する企業も増えそうです。学生から見れば親しみやすく、入社直後の仕事の内容や悩みも聞きやすいものです。
三菱重工業(同680人)は若手の動員数を従来より2割多い約480人に増やす計画です。
資生堂(同110人)は09年春採用から20、30歳代の社員を会社説明会に投入します。
協議会では今後、現行のセミナーを検証・改善した就職支援のカリキュラムを新たに作成。
このカリキュラムを修了した求職者を対象に、企画力、調査能力、チームワークなどの項目で段階評価する手法も開発する方針。
評価を盛り込んだ修了証を発行することも検討しています。
修了者には協議会に参加する商工会議所、金融機関などの情報網をもとに、人手が不足している多摩の優良中小企業に関する情報提供を実施します。
同時に職業紹介などの橋渡しをすることで、地域経済の活性化につなげる考えです。
支援の内容は具体的には、東京しごとセンター多摩(東京都国分寺市)が9、10月に若年求職者に対し無料で行う就職対策セミナーにネット多摩が協力、カリキュラムの効果検証にあたります。
ネット多摩は参加者に技能、心理テストをセミナー受講の前と後に実施し、コミュニケーション、パソコン操作能力、ストレス抵抗力などがどれだけ向上したかを測定します。
それ以後の事業計画は今後、協議会の会合などで詰めますが、基本的には協議会メンバーを中心に各団体、企業が行う就職対策カリキュラムを検証、効果的な教育・訓練のあり方を探ります。
景気回復による人手不足感の高まりで、東京都内ではここ数年、第二新卒の就職対策が注目されるようになりました。
ですが、実際の支援事業はこれまで教育界、職業紹介機関、行政などがバラバラに実施することが多く、使い勝手の悪さが指摘されていました。
例えば大学の場合では、第二新卒者が在学生の就職支援担当部署に相談することがあっても、職員の人手が足りず、十分に対応できないことが多かったといいます。
東京・多摩地区で、大学や公共の職業紹介機関、商工会議所などが連携し、地域ぐるみによる20?30代の求職者の就職支援がスタートしました。
少し前になりますが、8月23日の日経新聞が報じていました。
多摩の大学・短大で組織する「学術・文化・産業ネットワーク多摩」(東京都日野市)が呼び掛け、横断的な協議会が発足。
第二新卒者らを対象に、効果的な就職対策カリキュラムづくりなどに取り組むそうです。
発足した協議会は「多摩地域再チャレンジ支援協議会」。
ハローワーク八王子や東京都が運営する東京しごとセンターといった職業紹介機関、八王子、立川の両商工会議所、多摩信用金庫(東京都立川市)などで構成しています。
協議会では入社後、数年の間に転職してしまう第二新卒者を支援の目玉とする考えです。
