07年に定年を迎えた大卒社員の退職金(一時金と企業年金)は5年前より約400万円少ない平均2075万円だったことが、厚生労働省が7日発表した就労条件総合調査結果で分かった。転職経験者が増えて勤続年数が短くなったことや、給付金の算定基準となる退職時の基本給が減ったことが理由とみられる。
退職金制度がある企業の割合は85%で、93年の92%から減少が続く。厚労省は「退職金を現役時の賃金に上乗せして『前払い』する企業が増えたためでは」という。
大卒社員の退職金額は、97年調査に比べると約800万円減った。35年以上勤務している人の割合が減少を続け、03年の61%から08年は43%になったことなどが要因。高卒社員(現業除く)も今回は1690万円で、03年に比べて500万円近く減った。
一方、厚労省が同日発表した08年の高年齢者雇用状況調査結果によると、60歳以上の常用労働者は178万人で、05年の1・7倍に増えた。年金支給年齢の引き上げに合わせて、企業に段階的に65歳までの雇用を義務づけた改正高年齢者雇用安定法が06年に施行されたためだ。
ただし、企業は継続雇用する社員を選ぶ基準を設けられるため、希望者全員が65歳以上まで働ける企業は39%(07年は37%)にとどまった。
日本経済新聞社が19日まとめた2009年度採用状況調査によると、主要企業の大卒採用内定者数(09年春入社予定)は今春入社した人数に比べて1.4%減で5年ぶりのマイナスになった。
電機や自動車は強気の採用を続け、製造業は5年連続で増えた。銀行は大量採用を続けたが、不動産・住宅、証券といった業種が内定者を今春実績に比べて20%以上減らした影響が大きい。
非製造業の内定者数は2.9%減った。製造業は全体で同0.9%増えたが、医薬品や機械など19業種中9業種が今春実績を下回り、伸び率は大幅に鈍化した。
米金融危機の影響による業績悪化の懸念から10年春入社の採用計画については全体の7.6%が「採用を減らす」と回答した。
日本経団連が今月発表した今春の新卒者の初任給調査によると、規模別にみた大卒事務系の平均額は、従業員数3000人以上の大企業を500人未満のすべての規模が上回っていた。
3000人以上の大企業の大卒事務系初任給が20万7277円なのに対し、「100人未満」規模で20万9216円、「100人以上300人未満」規模で21万628円、「300人以上500人未満」規模で20万8110円と、500人未満のいずれの規模においても3000人以上の大企業を上回っている。
全体の平均は20万6969円。超売り手市場といわれ、安定志向が強まる新卒採用環境を背景に、人材確保に悩む中小企業が初任給を引き上げたものと思われる。
なお、「500人以上1000人未満」規模、「1000人以上3000人未満」規模では3000人以上規模を下回っていた。
また、産業別にみると、最も高かった「石油・石炭製品」が23万4700円、最も低かった「金融・保険」が19万325円。産業別にみた格差は最大4万4375円だった。
