引き続き、日経トレンディーネットに掲載された、各企業の様々な“ユニーク有給休暇”制度の紹介記事ご紹介させて頂きます。
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いつでも取れる連続休暇
明治安田生命の「パワーアップ休暇」
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明治安田生命は、2008年4月から企業の社会的責任(CSR)を果たす一環として、出産・育児・介護への対応や、総労働時間の短縮などに向けた、「ワークライフバランス制度」を拡充した。新設された「パワーアップ休暇」は、従来7月から9月を取得期間としていた夏季休暇を、年間通して取得できるようにしたもの。3日間の特別休暇に年次有給休暇2日間を加えた合計5日間の連続休暇がいつでも取れる。
「休み方にも働き方にもいろいろなスタイルがあっていいとの考えから新設した。長期連続休暇の取得促進にも、年次有給休暇の取得を促す意味でも効果があるはず」と、人事部の工藤瑞恵さんは説明する。
年次有給休暇取得の促進策としては、4カ月に1度必ず3連休を取ることを促す「リフレッシュ休暇」、子どもの誕生日や結婚記念日に休むことを奨励する「アニバーサリー休暇」なども設定。取得目的を問わない有給休暇の中に、「リフレッシュ」「アニバーサリー」など、名前をつけた休暇を設けることで取りやすくすることを狙う。さらに、労働時間を減らすために月2回の「早帰り日」も設けた。
このような制度拡充の背景には、優秀な人材を確保したいという思いがある。「女性の職員の比率が高い生保業界では、人材確保のためにも、育児支援策や有給休暇の充実は欠かせない」(工藤さん)。また、制度を実際に使ってもらえるものにしていくために、社内イントラネットや社内報、ハンドブックを活用した情報提供で周知の徹底を図っていくという。
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社内全体を巻き込んで推進運動を展開
オプトの「KY(必ず休む)休暇」
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インターネット広告大手のオプトには、「必ず休む」の頭文字を取った「KY休暇」がある。これは、年次有給休暇とは別枠で与えられる特別休暇。入社1年目に3日間、3年目、6年目、9年目……以後以後3年目ごとに2週間の有給休暇が与えられ、さらに3万円の手当が支給される。
「以前から、1年目、3年目、5年目のリフレッシュ休暇はあったが、なかなか取得が進まなかった。2007年の制度拡充にあたり、取得を徹底させたいという意図から名称を変えた。休まないと3万円の手当がもらえないこともあり、現在取得率は100%」と同社人事部の曽根金太郎部長は説明する。
ただ、「必ず休め」というのではなく、「KY休暇」も含む有給休暇の取得予定は、半年ごとの業務目標設定の際に、いっしょに計画の中に盛り込むような働きかけをしているという。「ダラダラ長時間仕事をするよりも、限られた時間のなかでパフォーマンスを高め、休めるときはしっかり休むという意識改革が、急速に進んでいる」と曽根部長は見ている。
その意識改革に大きな役割を果たしているのが、2008年4月にスタートした「ワークライフバランス推進プロジェクト」だ。社内啓発ポスターは、キャッチコピーもデザインも社内公募するなど、社内を巻き込む形で活動を進め、7月には社内向けの専用サイトを立ち上げた。サイト内では、「あの人のワークライフバランス」と題して、仕事と生活のバランスをとっている社員をインタビュー形式で紹介。社長や会長のメッセージも掲載し、会社を挙げての取り組みであることもアピールした。
「仕事の見直しが進み、休暇を取りやすくするためには、1人で仕事を抱え込まないで情報を共有することや、ほかの人が引き継げるやり方で業務を進めることが大切であることも浸透しつつある」と話すのは村上康子プロジェクトリーダー。「ありがとう委員会」という有志のグループも発足し、「ノー残業デー」である毎週水曜日には、「今日はノー残業デーです」というのぼりをたてて社内を練り歩き、早く帰宅することを促している。
社内全体を巻き込んだことの効果は大きく、「周囲に気兼ねして、帰りたいけれど帰れない、休みたいけれど休みにくいといいう人は、もはやいなくなったのではないか」(曽根部長)という。
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仕事の節目にチームで休む
NECソフトの「プロジェクト休暇制度」
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さらに同社では、「プロジェクト休暇制度」と同時に、「定時退社奨励制度」も制定。毎週水曜日、給料日、賞与日は残業せずに帰宅することを奨励しており、社内パトロールや全社員への帰宅を促す一斉メール、館内放送などを行っているという。
これに加えて、2007年9月からは「ワークライフバランス推進部門表彰制度」もスタートさせた。これは、有給休暇の取得日数や、時間外労働の時間数などの指標を点数化し、事業部ごとに競い合うというもの。「ペナルティがあるわけではないが、事業部ごとのデータを全社的に一覧できるので、労働時間に対する意識が高まった。事業部ごとに、仕事内容に適した形で労働時間を減らすための工夫をするところも出てきている」と、人事総務部の丸岡晶リーダーは胸を張る。
結果としては、有給休暇の取得率がアップし、残業は1人当たり1カ月に平均2時間減り、時間外手当代として1億7千万円のコストダウンにも成功した。しかも、仕事量は減っておらず、売り上げも利益も伸びてきているという。
プロジェクト休暇制度、定時退社奨励制度、ワークライフバランス推進部門奨励制度は、互いに連動し、非常にうまく機能し合っているようだ。管理職の中には、自分は長時間労働で成果をあげてきたという成功体験をひきずっている人も少なくないだろう。休暇をとる本人だけでなく、周囲の意識改革をともに行ったことが功を奏したというわけだ。
前回に引き続き、日経トレンディーネットに掲載された、各企業の様々な“ユニーク有給休暇”制度の紹介記事ご紹介させて頂きます。
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仕事の節目にチームで休む
NECソフトの「プロジェクト休暇制度」
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IT業界、なかでも企業のニーズに合わせてシステム開発を行う現場には、休日を返上して働き、徹夜をしてでも納期を守る、というイメージがある。NECソフトでも、「年次有給休暇を繰り越しても使い切れない社員にどうやって休暇をとってもらうかに頭を悩ませていた」(人事総務部・伊藤由美子リーダー)という。
同社が2007年6月にスタートさせた「プロジェクト休暇制度」は、労働組合側から上がってきた声を会社が検討して制度化したもの。1つのプロジェクトが終わるたびに、1日以上の有給休暇が取れる。プロジェクトメンバーが仕事の節目を意識して一息つき、次のプロジェクトへの活力を養うことが目的だ。
スタートして1年ちょっとで、のべ700人が1人あたり平均1.6日の休暇を取得(同社の社員数は約5000人)。有給休暇の取得率は63%から70%へとアップした。「今まで休暇の取りにくかった部署の人たちが取ってくれているという実感がある。『休みが取りやすくなった』という社員の声もよく聞く」と伊藤リーダー。
成功のポイントは、「個人で申請する一般の年次有給休暇とは異なり、管理職が部下を主導し、メンバー全員の休暇を取りまとめて人事部へ申請しなければならないこと」にあるそうだ。「管理職に十分に趣旨を理解してもらうよう働きかけたことで、チーム全体でコミュニケーションをとりながら互いに都合をつけあって休むという雰囲気ができた」(伊藤リーダー)。
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有給取らないと10万円損する!?
リクルートエージェントの「アニバーサリー休暇制度」
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同制度は2005年4月のスタートから3年目に入り、「今年のアニバどうする?」「もう取った?」「どうだった?」などいう社員同士の会話が増え、社内のコミュニケーションにも一役買っているそうだ。また、制度に関する取材も増え、企業のイメージアップにもつながったという。
だが、仕事量そのものを減らしたわけではない。ほぼ全員が連続4日以上の休暇を取るようになり、仕事に支障はきたさなかったのか。顧客サービスに影響はなかったのか。
「不在時のフォローは、お互い様ということで問題なく行われている。『仕事内容を共有できるようになって良かった』という声も社員から上がっている」と、広報担当の鶴巻百合子さん。「長期不在らくらくパック」という、休暇前にやるべきことを列挙した引き継ぎマニュアルも現場発で作成され、互いに心おきなく休める環境を作ろうという気運が盛り上がっているという。
ほかにも、同社には、親会社のリクルートで導入されていた「GIB(Goal In Bonus)制度」という創業以来続いている制度もある。これは、部門が定めた目標を達成するとインセンティブが支給される制度で、4半期ごとに目標をクリアすると5万円、会社が通期で利益目標をクリアした場合は、対象者全員にプラス5万円、すべて目標を達成すれば年間25万円が支給されるというもの。この支給の条件が「社員4名以上で1泊以上の旅行に行くこと」。行かなければ目標を達成していても支給額が半額になるので、ほとんどの人が休暇をとっているという。
休暇制度に手当を組み合わせてモチベーションを高め、それを企業のメリットにつなげることに成功した好例といえそうだ。
前回に引き続き、日経トレンディーネットに掲載された、各企業の様々な“ユニーク有給休暇”制度の紹介記事ご紹介させて頂きます。
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有給取らないと10万円損する!?
リクルートエージェントの「アニバーサリー休暇制度」
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転職支援事業を展開するリクルートエージェントでは、2005年、誕生日でも結婚記念日でも自分の好きな日を“記念日”として休める「アニバーサリー休暇制度」を導入した。連続して4日間以上有給休暇を取得することを条件に、なんと10万円の手当が支給されるという。つまり、長期休暇をとらなければ10万円損する仕組みだ。
「何よりも良い仕事をしたいという仕事好きの社員が多く、年次有給休暇取得率は20%以下と非常に低かった。一方で、3年に1度のリフレッシュ休暇(5日間、20万円支給)は取得率が100%。つまり、休める制度を作ってしまえば、みんなちゃんと休むだろうと考えた」と、説明するのは同社人事部の鎌苅亮介マネジャー。思惑は大当たりで、アニバーサリー休暇の取得率は95.3%。年次有給休暇取得率は47.5%に跳ね上がった。
導入の背景には、転職支援という仕事柄、転職希望者との面談などで仕事がどうしても夜遅くになったり、土日になったりと時間帯が不規則になり、長時間労働にもなりがちだったこともあるという。「不安を抱えた転職希望者と対峙するのが仕事だから、アドバイスするこちらが疲れた顔を見せるわけにはいかない。年に1度くらいはリフレッシュしてもらいたかった」(鎌苅マネジャー)。
利用目的は、旅行のほか、「個展を開く」「ワールドカップやオリンピックを観に行く」など、さまざま。「アニバーサリー」と銘打っているが、特別な記念日である必要はなく、名目は「がんばった私へのごほうび」でも「家族旅行」でも申請すれば通る。ルールはただ1つ、取得1カ月以上前に申請し、計画的に取ることだけだ。
日経トレンディーネットに、各企業の様々な“ユニーク有給休暇”制度の紹介記事が掲載されていました。この後、数回にわたり、こちらの記事をご紹介させて頂きます。
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「失恋休暇」「バーゲン半休」「KY(必ず休む)休暇」「アニバーサリー休暇」「おかえりなさい休暇」――企業にとって、仕事と生活の調和を目指す「ワークライフバランス」への取り組みが大きな課題となるなか、ユニークな有給休暇制度を設ける企業が増えてきた。
その背景にあるのは、年次有給休暇取得率の低迷だ。厚生労働省の調査によると、2006年の取得率は46.6%で2004年と並んで過去最低。企業が与えた休暇日数17.7日に対し、1人あたり平均で8.3日しか消化できていない。休暇制度はあっても休めていないのが現状なのだ。
そんななか、国を挙げての取り組みも始まった。2007年内閣府がまとめたワークライフバランスに関する行動指針では、有給休暇取得率を2012年には60%、2017年には100%まで引き上げるという目標が掲げられている。
各社が相次いで打ち出してきたこの新しい有給休暇制度はいったいどのようなものなのか。そして、これまで休みを与えられても「取らない・取れない」で来た社員の意識を変えることにつながっているのだろうか。
厚労省は雇用創出とフリーターらの正社員化を進めるため、企業に対して最長3カ月間の「お試し雇用」中に1人あたり月4万円を支給する「トライアル雇用奨励金」などの施策を行ってきたが、今回、年長フリーターに重点を置く強い対策を打ち出した。
25~34歳の年長フリーターは、90年代のバブル崩壊後の就職氷河期に正社員になれなかった人たちが中心で、92万人(07年)にのぼる。ここ数年15~24歳の若いフリーターが減少するなか、あまり減っていない。35~44歳の不安定就労者も増え、07年は38万人と3年間で10万人増加した。
今回の対策の背景には景気が後退局面に入り、雇用情勢の悪化も顕著になってきたことがある。8月の完全失業率(季節調整値)は前月を0.2ポイント上回る4.2%と06年6月以来の水準に悪化。また、雇用者のなかでも賃金が低く不安定な非正規労働者の数が年々増え、07年は1732万人と初めて全体の3分の1を突破した。
厚生労働省は、雇用対策として年長フリーターらを新たに正社員として雇う企業に対し、1人あたり50万~100万円程度の助成金を出す制度を作る方針を固めた。3年程度の時限措置とする。与党も同様の方針を固めており、政府が今月中にまとめる追加経済対策に、若者の雇用対策の目玉として盛り込む考えだ。
厚労省案では、25~39歳の年長フリーターや派遣などの非正規労働者を新たに正社員として採用し、1年以上雇った場合に、大企業には50万円程度、中小企業には100万円程度を支給する。対象は3年間で10万人以上を想定している。財源は雇用保険料などからなる労働保険特別会計でまかない、一般会計には影響が出ない。
現在、同じような制度で、失業中の障害者や高齢者(60歳以上65歳未満)を雇った場合に大企業に50万円、中小企業には60万円を支給する「特定求職者雇用開発助成金」がある。今回の若者対象の制度では、特に経営が厳しい中小企業への支援策という意味も込めて、給付を大企業よりも大幅に手厚くする意向だ。
